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サンタがやってくる
豊本

 城西セミナーにも身長80cmのかわいいサンタがやってきました。
 
 ところで、クリスマス(Christmas)は、キリストの誕生日とされています。しかし、実はキリストが生まれる前からこの日はお祝いの日だったのです。
 
 この時期にプレゼントを贈る習慣は古代ローマからのもので、ドイツ、オランダ等では12月6日にプレゼントが贈られます。また、この日は聖ニコラウスの祭日と言われているのだそうです。
 
 聖ニコラウスは、子供好きで慈悲深い人物でした。ある時貧しい3人の少女に、嫁入りの持参金として、金貨入りの財布を夜中に投げ入れたという4世紀の話が、今も伝えられています。そして、これが12月6日にプレゼントを贈る習慣となりました。
 
 さらに、この伝説はオランダからアメリカに伝わり、オランダ語の「サン・ニコラース」が「サンクト・クラウス」「サンタクロース」に変わったとされています。そしてサンタクロースがやってくる日がいつのまにかクリスマス・イヴに移ったのです。一方、キリスト降誕の説ですが、実は聖書にはキリストの生年月日が記されていません。これも冬至の日に当てたのだろうという話もあります。
 
 かくして、キリストの降誕を祝う日に、サンタクロースがプレゼントを持ってやってくるようになったのです。
 
 ところで、12月の南半球は夏真っ盛りです。例えばブラジルのクリスマスはどんな風なのでしょうか。
 
 ブラジルはキリスト教(カトリック)の信者が多い国です。デパートでは水着の横におなじみのサンタクロースが飾られているそうです。見ただけで汗が滴りそうですが…。また、ブラジルの子供たちは雪を知らないので、白い飾りをあくまで綿だと信じ込んでいるようです。

J-PRESS 1997年 12月号