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いつもの
木村

 みなさんには、毎日のように立ち寄る場所や、利用するお店はどのくらいありますか?
 
 先日引越しをしました。7年間住んだ一人暮らしのアパートから、実家(といっても初めての場所ですが)に移りました。新築とは程遠い、古い古い家ですが、ここを住みよい場所にするために、私はこの1ヶ月悪戦苦闘しています。長い間使っていない部屋を磨き上げ、古くなって使えないものを取り替え、ホームセンターに通い詰める毎日です。それでも、6畳ワンルームのアパートに比べると、広いスペースはゆったり過ごすことができて感激です。ずっと使っている家具も、新しい居場所を得て甦った感じです。
 
 部屋が新しくなること以外に、引越しをすると日頃利用している多くの場所やお店が新しくなります。みなさんにも、通学途中やなんかで毎日のように見る風景や、いつも利用するお店がありますよね。今の私は、いつもの場所の変化に戸惑っています。まずはコンビニ。これまでは、決して近いとはいえない、歩いて10分ほどの場所にローソンがありました。毎日それこそ日に2回も利用したほどです。一人暮らしをしていたので、食事はとかく外食に頼りがち、ここのローソンにも昼夜を問わず立ち寄り、オーナーの方はもちろん、アルバイトの学生とも顔見知りになりました。次に本屋さん。これまでのアパートの近くには、深夜0時まで開いている書店があり、ここにはレンタルビデオ、CDの販売もあって重宝しました。特に買うものがなくても、ここに立ち寄って情報収集するのが私の日課でした。コンビニはともかく、この書店だけはどうしても外すことができず、遠くなった今でも、数日に1度は足を運んでいます。最後にクリーニング店。引越しから少し落ち着いて初めて、これまでのクリーニング店が遠くなっていることに気付きました。その日はとりあえず、これまで利用していたお店に行ったので、クリーニング店のなんと遠いこと、次に新しくしなければならない第一候補です。
 
 みなさんにとっては、環境が変わるのは何も引っ越しばかりではありませんね。進学やクラス替えだって大きな環境の変化です。私も楽しくてしょうがなかったクラスが変わるのは残念だったし、部活のメンバーとは「ずっとこうしていたい」と思っていました。それでも、新しい友だちや環境を求めて前向きに進むのも、刺激があって面白いことと思うし、そう思えたからこそ今回の引越しを楽しめたのだと思います。クリーニング店を筆頭に、明日からまた新しい『いつもの』づくりを進めます。

J-PRESS 2001年 10月号