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「愛」って……?
山﨑

 「世界の中心で、愛をさけぶ」流行りましたね。私も映画を観てきました。皆さんの中にも本で読んだり、映画を見たりした人も多いと思います。あの物語の中で示されていた愛の形に私はとても感動しました。それで、ふと思ったことが「愛」って何なのだろう?という素朴な疑問です。一言に「愛」といっても恋人への愛、家族愛、人間愛……というに尽きないと思います。「愛」なんて言うと、「……おいおい」と思う人もいるかもしれませんが、例えば、環境問題だって地球に対する一つの愛情でしょう? 皆、ジュースの缶くらいは普通に分けて捨てていますよね。
 
 「愛」って何なのだろう?という所に話を戻しますが、私は「愛」に対する答えはないと思います。100人いたら100通りの考え方があると思うからです。わかりやすく言うと、ちょうど一人一人の顔が違うように……という具合にです。育ってきた環境、周りの人間、見てきたもの、体験してきたこと、聞いてきたこと……その他いろんな要因でその人の「価値観」や「個性」が育ってくるからです。だから、「愛」に対する答えも、人それぞれ大きくも、小さくも違うと思うのです。
 
 このように、正解はきっとありません。でも「わからない」はいけません。別に「愛」に限ったことではないのですが、世の中には正解がないこともとても多いと思うからです。正解はないのだから、(もちろん公表する必要は全く無いのですが)自分の中で、自分なりの考えを持つということがとても大事です。私が現在担当させていただいている教科が国語なので、ちょっと例をあげさせてもらいますが、皆さんの中に「何で『どう感じたか』という問いに対して採点されなくちゃいけないの!?」と思ったことありませんか? 私はあります(笑)。確かに皆さんがある文章と呼んでどう思おうと自由だと思います。そして筆者がその文章をどう感じて書いたかということもその筆者の自由ですよね。だからこそ、まず自分の考えを持つこと、そして相手の考え方を認めることが国語に関して言えば正解に近づいていけるヒントなのではないでしょうか。友達の間でも相手はどういう考え方をもって言動したのかを考えるとまた、大切な友達をを思いやれることにもつながると思いますよ。
 
 自分の考え方を持つというのは、なんだか難しい感じがしますね。でも私はその考えが別に明日変わってもいいと思うのです。もっと言うと、何か本を読んだあと、誰かの話を聞いた後、お母さんに叱られた後……良くも悪くも人間である以上いつも同じ気持ちで居られる訳が無いですし、何かに感銘を受けて180度考え方が変わった……なんて人も世の中には居るのですから。皆さんにはこの貴重な中学、高校生という時期にいろんなものに触れて、その時々で自分なりの考え方をもってほしいなぁと思っています。
 
 末筆ではございますが、保護者の皆様方、6月より、3年生の国語を担当させていただいております。まだまだ未熟ではございますが、精一杯生徒の皆さんと近い観点でより良い授業をご提供させていただけたらと思っておりますので、今後ともご指導、ご鞭燵のほどよろしくお願い申し上げます。

J-PRESS 2004年 7月号