城西セミナー城西セミナー

コラムって
木村

 今月のコラム担当が決まる前日に、偶然にも「そういえばしばらく当たっていないなぁ」などと思っていたのですが、案の定、半年ぶりの担当になりました。ところで、コラムとはそもそも何を書けばいいものなのか、改めて「コラム」という単語の意味を調べてみました。
 
 まず、高校生御用達のジーニアス英和辞典(columnの項)。『(1)円柱、柱(力、堅実の象徴)、(2)(新聞・雑誌などの)縦の欄、定期特約寄稿欄』等々。もっとも英和辞典ですから、これは単語の意味だけを記載したものでしょうが、なるほど、(2)が該当するもののようです。
 
 次に、フリー百科事典ウィキペディア。『原義は円柱のこと。円柱形、円筒形または柱状のもの一般を指す。分野によってカラムとも表記する。新聞などの短い評論のこと。コラムの執筆者を、コラムニストという』。…短い評論とのことですが、では「評論」をクリックしてみます。評論家の項。『(1)評価を業とする者のこと。(2)自分で実行しないで他者の行為をあれこれ言う者のこと』。…少し怖くなってきたので、この辺でやめておきます。ともあれ、今までの自分のコラムは、このような定義からは外れ、まるで日記か何かのような文章になっているようです。そういえば大学時代には卒業論文の経験もなく、論文の知識を知らないまま書いておりますのでご容赦ください。
 
 さて、2007年も残すところ1ヶ月を切りました。今年は「何年ぶりだろう」という人との再会が多い1年でした。お正月早々に、卒業以来会っていなかった中学時代の友人から「塾の前を通りかかったら、どうしているか気になって」とメールをもらい、それを皮切りに「懐かしいねぇ!」といった話題が続きました。中学時代のその友人とは、同じ高校へ行こうと一緒に勉強していたのですが、自分が高校入試に失敗し、以来少しずつ疎遠になったものでした。そのメールには、「同窓会に出席してもお前はいないし」「友達はいつまでたっても友達だ」「また旨い酒でも飲もう」と、二十数年ぶりとは思えない嬉しい言葉が綴られていました。そして、自分の悪いところもたくさん知っているはずの、学生時代からのこうした友人や仲間が今の自分を育ててくれたのだと、再認識する1年でもありました。
 
 すみません、今回もまた「評論」とはほど遠い内容になってしまいました。そういえば、始皇帝時代の覇王「項羽」に勝利して大漢帝国を築いた「劉邦」は当初、戦いに負けても不思議と人が集まり、仲間が膨れ上がっていったと聞きます。また、中国史上最高の大軍師「諸葛亮孔明」が生涯を捧げた「劉備玄徳」も、草履売り時代から、とにかく民に慕われる人物だったそうです。人を惹きつける魅力のある人間、周囲の人が声をかけてくれる人、声をかけてもらいやすい自分になれるような、そんな新年を迎えたいものです。

J-PRESS 2007年 12月号