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セは先生のセ
石川

 中学校はもうすぐ、高校は先日卒業式でした。卒業生のみなさん、本当におめでとうございます。
 
 卒業生は一緒に学校生活を過ごした友達や後輩たちと、在校生は親しい先輩と別れることになり、「卒業」という言葉からはどうしてもさみしさを感じてしまいます。また、友達や先輩後輩との別れだけでなく、学校の先生との別れも同時に訪れます。
 
 自分もこれまで、多くの先生たちとの出会いと別れを繰り返してきました。
 
 小学校低学年時の担任だった辻先生からは、姿勢正しく授業を受けること、話を聞くときはその人を見て集中して聞くこと、社会の迷惑にならないよう心掛けるなどを教わりました。
 
 高学年時の担任だった井波先生からは、自分のためだけでなく人のためにするべき仕事があることを教わり、児童会活動を経験することができましたし、中学で生徒会活動に参加しようと思うきっかけを与えてもらいました。
 
 中学2年の時の担任だった社浦先生からは、文章を読む楽しさを再認識させてもらい、自分の考えを上手く相手に伝えることに気をつけて文章を書くことの大切さを教わりました。
 
 中学3年の時の学年主任だった山瀬先生には、面白くないと思っていた社会科の楽しさを気づかせてもらい、いちばんの得意科目になりました。
 
 高校の時の担任だった関先生には、数学的思考の奥深さと面白さ、そして平常心を保つことの大切さを教えてもらいました。
 
 大学の時の砂原先生には、哲学のさまざまなアプローチを教わり、「考える」ことの楽しさを再発見させられました。
 
 先生方から学んだひとつひとつのことが、今の自分を形作る大切な材料になっていると実感します。きっと、みなさんにも多くの先生との出会いと別れが訪れると思います。どうかその先生達から学んだ大切なことを思い出して、新年度を迎えてください。

J-PRESS 2011年 3月号