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映画離れ
木村

 知り合いに誘われて、先日、映画を観ました。映画館へは、頻繁に通った時期もあったのですが、実は、高岡サティの映画館がなくなって以来、初めての…、ということは、もう○年ぶりになるのでしょうかね。
 
 「観たいのありますか?」「洋画がいいですか?日本のでもいいですか?」「字幕派ですか?吹き替え派ですか?」いやいや、最近の、いわゆる映画情報というのもまったくわかりませんから、「どんなのでもいいですよ」なんて話していると、選ばれた作品は、公開になったばかりの、テレビでも宣伝している、監督は○○、製作は○○、と名前はよく知られた人ばかり…。
 
 久しぶりの映画館は、懐かしい、ヒンヤリした感じ。予告編から、椅子が振動するほどの大音量、そしていよいよ本編のはじまりはじまり。アメリカの、田舎街?のような住宅街、かつて海外へよく旅行した頃も、こんな風景に憧れて出発したなぁ、と、心地よい冒頭20分。と、とつぜん!!「え?人間を食べるエイリアン??そんな映画だったの?笑」そういえば、テレビの宣伝でも「生き残れるか?」みたいな表現がされていたようですが、なんとなく、よさそうな印象は残ったものの、内容までは記憶になかったみたいです。
 
 今回、誘ってもらったことや、映画館へ足を運んだことは、久しぶり体験でとても楽しかったのですが、肝心の内容については、すみません、結局、よくわからないまま、本編終了となった気がします。思えば、話題作らしい作品が、公開後最初の日曜日の午後に、観客もまばらでした。
 
 情報収集していないのもあるですが、そういえば、周囲で耳にする映画の話も、「芸能人の○○が出ているから」といった類いがほとんどで、複合施設では、邦画が半数以上を占めているような場合も目にします。しばらく来ていないうちに、いわゆる「映画離れ」なのかなぁ、そして、感動作などの「いい映画だった!」と思える作品が少ないのかなぁと思った日曜日でした。

J-PRESS 2011年 7月号