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睡眠時間
木村

 2013年も残り僅かとなりました。3年生の皆さんにとっては、これからいよいよ受験の時期です。寝る時間も惜しんで勉強に取り組んでいることでしょう。寝る時間も惜しんで、とは言いますが、最近は、「わたし、8時間以上寝ないとダメ」のような発言を耳にすることがよくあります。そんなときに、「私が学生の頃は」みたいな言い方で返すことが多いのですが、あとで考えると、「私が若い頃は」という表現は、自分も言われていい気がしなかったです。
 
 で、その「私が学生の頃」ですが、睡眠時間というのは、特に高校3年の頃は4~5時間だったように記憶しています。その話をすると、当然のごとく「えー?ありえんわー」と返ってきます。実際はどうだったのでしょうか。ここで、睡眠時間について、ちょっと調べてみました。
 
 睡眠(すいみん)とは、周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態のことである
 
 睡眠の目的は、心身の休息、記憶の再構成など高次脳機能にも深く関わっているとされる。下垂体前葉は、睡眠中に2時間から3時間の間隔で成長ホルモンを分泌する。放出間隔は睡眠によって変化しないが、放出量は多くなる。したがって、子供の成長や創傷治癒、肌の新陳代謝は睡眠時に特に促進される。その他、免疫力の向上やストレスの除去などがあるが、完全に解明されていない部分も多い。
 
 睡眠の果たす役割は大きいのですね。次は学生の皆さんにも関係する内容です。
 
 睡眠が不足した場合に最も影響のある精神活動は気分、記憶力、集中力である。
 睡眠不足は子どもの身体能力や学業成績に多大な影響を及ぼす(脳は睡眠中に、昼間体感・学習した情報から余計な情報を省いて効率よく整理し、長期的な感覚や記憶として処理される)。子供たちの学習量は増える一方なのに、学んだことを処理するための睡眠量は最近どんどん削られている。
 健康に関しては、次のようにあります。
 ・ 人に必要な睡眠量には個体差があり、7-8時間の場合が多い。論文や研究によれば、睡眠時間が7時間の場合に平均余命が最も長くなり、…。また、子供は大人に比べて睡眠を長くとる必要がある。
 ・ 夜更かしした翌日に長時間睡眠をとって寝不足を解消することはできるが、逆に前日に長時間睡眠し、翌日に夜更かしするなどといった「寝貯め」はできないとされている。また、長時間睡眠は睡眠の質が下がったり、睡眠バランスや体のリズムを崩すためよくないとされる。
 とにもかくにも、睡眠時間が4時間などというのは、決して勧められることではありませんね。何事にもバランスが大切、適度な睡眠をとるよう心がけましょう。

J-PRESS 2013年 12月号