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なつかしい夏休み
木村

 高校時代の先輩が某SNSに「ここはなつかしい人たちと交流ができる、ぼくにとっては大切な場所」と書いておられます。例年のごとく講習会で慌しい夏休みですが、大切にしたい、なつかしい場面に遭遇しました。
 ひとつめの「なつかしい」。7月の終わり、二十年ぶり?に母校の野球の応援に行きました。急に思い立ったのは、私の従兄妹夫妻が、某吹奏楽団に所属しているのですが、ある高校と何かしらのつながりがあるらしく、野球の応援の助っ人に行ったという話を聞いたのが発端でした。野球の応援、この暑いのに応援団は学生服を着て、あのかっこいいエール交換やら、「応援歌」「校歌」「ビクトリーマーチ」を、今でもやっているのかな。当時、これらのアイテムは、3回、5回、7回にそれぞれ1回行われるものなのに、私が高校3年生の準決勝、延長戦に入ってからは、14回で負けるまで、ひたすら繰り返していたなぁ。相手は先日、甲子園でも大活躍だった富山商業高校。全国レベルの吹奏楽に高校時代にも圧倒された記憶があり、半分は母校の応援団を、半分は全国レベルの吹奏楽を見たくて出かけることに。
 母校の応援は、チアリーダーも入ったりして大きく様変わり、「応援歌」「校歌」「ビクトリーマーチ」はすべて5回終了時に行われていました。そして富商の吹奏楽、二十年たっても変わらない技術とパワーに「あれは野球の応援じゃない、演奏会に来ているみたいだった」という生徒も(笑)
 もうひとつの「なつかしい」。8月初め、立山青少年自然の家。20名ほどのお泊まり会なのですが、「お金をかけないように」という理由でこの場所が選ばれました。宿泊+3食+お酒も込みで3,000円(で黒字になったようです)、確かにお安いですね。最初は「ほかにどこかないのかなぁ」という思いもありました。ところが、ロビーに集合してほかの団体と顔を合わせたりしゃべったりしているうちに、小学生の頃の記憶がだんだんと甦ってきました。303号室なのに2階だった「登って降りて」の複雑な館内、大人にはとても狭い2段ベッド、シーツのたたみ方(笑)、朝の集い、いつの間にか、もう1泊くらいしたい気分になっていました。あ、帰る日になってもう1泊したくなるのは小学生と同じですかね(笑)
 なつかしいついでにもうひとつ、講習会も終わって一段落した日曜日、富山市のとある演奏会に足を運びました。毎年この時期に開催されるのですが、休みがなかなか合わずに今回は4年ぶり。この日のために東京から来てくださる指揮者の先生は、私が大学時代にオーケストラをしていたときの先生、当時と変わらない「でかい顔」と、満員の客席に向かって話される声に、癒やされながら帰ってきました。

J-PRESS 2014年 9月号