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テはテストのテ
石川

 中間テスト、おつかれさまでした。
 
 さあ、テストが終わった今こそ、最も勉強が必要な時期です。以前から塾に通っている人は「ああ、また同じ話してるよ」と思った人もいるかもしれませんが、そうです、いつもの話です。
 
 「テストが終わったのに?」「テストの直前に頑張ったよ」「テストが終わったんだからひと休み」と思った人、笑止千万! “テストのための勉強”は、もうやめにしましょう。
 
 ところで、新学年になってはや2ヶ月経ちましたが、4月にはどの学校でも健康診断があったと思います。結果は良好でしたか? 自分は高校2年のときの健康診断で心臓に異常の疑いを指摘され、精密検査を受けるように言われました。友達からの「心臓に毛が生えてたのか」「血じゃなくてオイルが流れてるんだ」といった優しい言葉に励まされながら某大学病院で検査してもらった結果、心臓に負担をかけないように運動禁止を言い渡されました。「もうすぐ運動会なんですけど…」という自分の言葉に、主治医の先生が「人生最後の運動会になっても構わないなら参加していいよ」と答えてくれたときの笑顔は今でもよく覚えています。その年の運動会は、ビデオカメラを担いで記録係に徹しました。
 
 数カ月後の再検査の結果、状況が改善したので軽い運動から少しずつ許可してもらえて、最終的には通常の生活に復帰できました。今では健康診断の時にはお医者さんから「もっと運動しましょう」と言われるのが嬉しくてたまりません。当時の検査で異常が見つかっていなかったら、もしかして享年17歳なんてことになってたかもしれないと思うと、健康診断サマサマです。
 
 健康診断で悪いところを探し、見つかったら治療する。当たり前のことですよね? 健康診断直前の1週間だけ規則正しい生活・バランスのとれた食事に注意して、健康診断が終わったら夜更かし・暴飲暴食に戻っちゃう、それじゃ意味がありません。ましてや、悪いところが見つかったのに治療しないなんて言語道断です。
 
 でも、勉強に関しては言語道断な人が大勢います。満点だった人以外は、テストで悪いところが見つかったんだから、そこを治療すれば必ず今より良くなるんですよ。“テストのための勉強”から“テストを使った勉強”に切り替えて、さらに上を目指しましょう。
 
 自分もまたテストの季節です。今よりも良くなるチャンスだから嫌いじゃないんですけど、胃カメラだけはどうも…。

J-PRESS 2015年 6月号