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記録と記憶
木村

 先日、テレビで偶然、「イチロー3000安打、すべて見せます①1~500本」「なお、501~1000本はニュースのあと…」などという見出しとともに、若かりし日の彼のヒット場面を次々と放送していました。その内容というより、膨大な量のすべての映像が残されていたことと、それを、おそらく某放送局がすべて集め、編集するのにどれだけの時間がかかったのだろう、と、そんなことに感動しました。ただヒット場面をつないだだけでなく、「〇打席連続安打」「1日5安打」や「日米通算〇本」などと節目節目にインタビュー映像などを交えてあったりします。もともと自前の放送ならともかく、他国の各放送局のものをよくこれだけ編集できたものだなぁと。まぁ、それというのも、私もここ数年、演奏会などの映像を記録して、それを編集したりする担当をしているからだと思いますが。私の周囲には、『映像とは別に、ボイスレコーダでも記録していたおかげで、ムービーが電池切れで途中で終わっていたけれども、切れた場所からボイスレコーダの音声をつなぎ、映像部分は写真をスライドショーにして完成した』『録画したばかりの映像を誤って一部を消してしまったが、予備に録画してあったものをつなぎ合わせて完成した』と、同じ素人ながら、私にはなかなか真似できない技術を駆使している者があります。真似はできませんが、最近では、万が一そのように失敗したときのために、二重、三重に記録するようにしています。
 
 話は変わりますが、先日、「カサブランカが咲き始めました」という情報を見て、さっそく「あいやまガーデン」に出向いてみました。通常800円のところ、今の時期は500円で入場できるとかで。お花をただアップで撮るのではなく、群れで咲いている様子や、カサブランカの純白を印象に残すには?と考えてはみるのですが、なかなか難しいです。薔薇は立体感を出すのが難しく、濃い紅、ピンク、オレンジ、黄色、白系、紫系と、ベイヤーの認識がすべて異なるので、記憶色に近づけるため色ごとに補正しますが、ユリの花は大きく、長く、背が高いので、薔薇やチューリップと異なる構図が必要です。まぁ何にせよ、あとからみんなで見て楽しめたり、思い出に残ってくれたらいいなぁという思いで記録しています。

J-PRESS 2016年 8月号