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テレビドラマ
小野

 もう年末年始を迎える時期となりました。年賀状やおせち料理など節目を感じさせるものはいろいろありますが、最近はテレビドラマで節目だなと感じることがあります。ドラマを毎回楽しみにしているわけではないのですが、ふと見たドラマがおもしろかったり、続きが見たくなるような内容だとつい見続けてしまいます。そんなドラマも最終話を迎える頃になると季節もちょうど変わり目で節目を感じてしまいます。そしてその後のテレビ番組は特番だったり、3時間スペシャルだったりで、少し楽しみが減ったのと時の流れを感じて、虚しくもなったりします。
 
 ところで、海外のテレビドラマもおもしろいのですが、日本と違うのが話数が非常1に多いということです。
 
 一旦終了したかと思うと、シーズン2が始まったり、長いものだとシーズン10とかあったりします。それぞれにおもしろいのですが、好きなドラマでも個人的にはシーズン3に入ったあたりで疲れてきて、話の展開もどうでもよくなってきます。
 
 その点、映画なら2時間弱で集中できます。昔のジャッキーチェンの映画は子どもの頃テレビで放映されるとなるととても楽しみでした。今でもそうですが、弱い主人公が、師匠に出会って、修行をつんで最後はむちゃくちゃ強くなる。そして悪党をやっつける。この展開がスッキリとして非常におもしろいと感じます。もちろん、アクションよりも恋愛物や人間関係を描いたドラマが好きだという人も多いと思います。花より男子とか、テラスハウスとかが人気があるのもうなずけます。共感できるところが多くドキドキ感が味わえたりその先の展開が気になって私もつい見てしまいました。
 
 日本のアニメも世界的評価を受けてすばらしいですね。最近のものは見ていないのですが、宮崎アニメは子供のころから有名でした。私はどちらかというとナウシカ世代なのですが、となりのトトロは今でもいろんな世代で人気があります。しかしトトロの人気は不思議です。スッキリさせてくれるスーパーヒーローやヒロインは出てきませんし、勘太とさつきの恋愛を期待して見る人もいないと思います。宮崎監督も映画公開当初は観客は少ないと予想していたそうで、実際その通りでした。しかし、テレビで放映されると一躍人気となり今でも愛される映画となりました。私も今でもトトロを見るとつい見入ってしまいます。ストーリーは分かっているのに不思議ですね。
 
 それにしても、新たな1年が始まり、時代はどんどん過ぎ去っているのですが、昔に見た印象的な映画やドラマは何度見ても「今の映画」を見ているような感覚におちいってしまいます。

J-PRESS 2018年 1月号