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私は『日本一』で考えた
石黒

 私たちの住む富山県、市町村の数が15と47都道府県で最も少ない。しかし東洋経済新報社が全国の都市を対象に毎年公表している『住みよさランキング』(2017年)で、50位までに富山県の8市がランクイン。漠然と感じている「富山は豊かで住みやすい」を、データと共に検証する。(データは概ね2010年~2017年のもの)
 
 全国1位のもの(一部抜粋、生産額・県民一人当たり等の数値で比較)
 ●ブリ消費量
 ●持ち家率・持ち家住宅延べ床面積
 ●ハム消費量
 ●水洗浄便座普及
 ●医薬品生産額
 ●チューリップ球根出荷量
 ●そろばん教室数
 ●木製バット生産量
 ●整骨院数
 ●エビ漁獲量
 ●銅器生産量
 ●自家用車通勤・通学率
 ●劇場・音楽堂
 ●中学男子バドミントン部員数
 ●勤労者世帯の可処分所得
 
 一方、国立社会保障・人口問題研究所『日本の地域別将来推計人口(2018年3月推計)』のデータによると、県内すべての市町村は人口減少し、減少率40%以上という市町村も多いという厳しい状況。(下表参照)

順位市町村名2045年推計人口(人)2015年人口(人)人口増減(人)増減率(%)2015年順位
富山県817,3981,066,328-248,930-23.3
1富山市356,918418,686-61,768-14.8 1
2高岡市131,477172,125-40,648-23.6 2
3射水市72,88592,308-19,423-21.0 3
4砺波市41,57849,000-7,422-15.1 5
5黒部市32,58540,991-8,406-20.5 8
6南砺市31,01751,327-20,310-39.6 4
7魚津市28,75942,935-14,176-33.0 7
8氷見市26,11147,992-21,881-45.6 6
9滑川市23,96832,755-8,787-26.8 9
10小矢部市19,89130,399-10,508-34.6 10
11立山町17,34226,317-8,975-34.1 11
12入善町14,09825,335-11,237-44.4 12
13上市町13,04720,930-7,883-37.7 13
14朝日町5,10512,246-7,141-58.3 14
15舟橋村2,6172,982-365-12.2 15
 
 富山県では、(1)人口の自然増を図る(子育て支援・少子化対策)、(2)人口の社会増を図る(教育機関・企業誘致)、(3)交流人口の増を図る(物流・観光政策)に取組んでいるが、若年者を中心とした人口流出に歯止めが掛からない。豊かで住みよい富山県の更なる発展と人口増を図るため、私たち一人ひとりが富山県を愛し、『全国1位』を育むことが喫緊の課題かも知れない。

J-PRESS 2018年 10月号