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風邪をひいたら市販薬?それとも病院?
小野

 季節の変わり目、生徒には風邪をひかないように気をつけろと言っているのですが、先月後半に自分が風邪をひいてしまいました。
 
 昔は風邪なら病院に行かなくてもいいかな、と思っていましたが、ここ数年で考え方が変わってきました。
 
 年のせいか、風邪の症状を薬なしで耐えることが辛くなってきて、風邪薬に頼るわけですが、風邪薬がそこそこ高いのです。それでも背に腹は変えられぬと薬を買うのですが、種類もいろいろあってどれがいいのやら。風邪をひくたびに薬を変えてみて、ようやく自分の症状に効く薬が定着してきました。もちろん喉が痛いか、寒気がするか、鼻水がひどいか、など症状の違いによって薬も変わるのですが、たいていの薬は連続して飲んでいいのは5日間程度まで。鼻水が治まってきたと思ったら今度は喉が痛い、なんてなると薬を変えてさらに飲み続けるか、薬を飲まずに我慢するか悩んだりするわけです。
 
 症状がひどいときには、市販薬では効果が弱く、結局病院に行くのですが、症状にあわせた薬や場合によっては抗生物質を処方してくれるので短期間で症状がおさまります。しかも、保険がきくため、支払額は診察料とあわせても市販薬を買うより安く済みます。
 
 そうなると、初めから病院に行けばよかったじゃないか、となるのです。風邪以外の病気かもしれないし、別の病気も併発している可能性を考えると、やはり病院できちんと診てもらうのが一番です。
 
 ただ、病院に行くときの問題点は、何と言っても待ち時間。病院にもよるのでしょうが、私がお世話になっている病院の内科では朝一で駆け込んでも1時間待ちは普通です。症状がひどくなければ薬局で薬を買った方が手軽(?)ということで、つい市販薬に頼ることになるのです。
 
 さて今回の私の風邪ですが、始めは鼻水でした。これなら市販薬で十分と3日間分の薬を購入。もちろん、手洗い、うがいなど日常生活も気をつけてのことです。案の定、効果はあったのですが、次は喉がはれてきました。続いて喉の痛みに効く薬を3日間分購入。これも効果がバッチリで徐々にのどの痛みも治まり、鼻声は残るものの、全快に向かっていると実感できる状態でした。しかし、その後症状が変化。今度はせきと寒気が。このようにしてだらだらと風邪をひき続けていました。
 
 この後、結局病院に行くことになり、喉、鼻水、せきなど症状全てに対し薬が処方され、病院で支払った金額は市販薬に使った額の3分の1、症状は3日でほぼ治まりました。

J-PRESS 2018年 11月号