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この名前読めますか?
坂森

 名前はだれにでも「読みやすく、書きやすく、おぼえやすい」ものでないと、たいへん不便なものですが、これは現代人の考えで、昔はまったく逆の「呼ばれては困る、書かれては困る、知られては困る」というのが名前を考えるときの原則でした。
 これは古代信仰に基づくもので、名前を相手に知られ、呼ばれることは「盗まれること、負けること、支配されること、ひいては殺されること」までにもつながり、こうした難を避けるために、難解な文字を用いた読みにくい名前を考えたのです。
 そして、現在では珍しく難解な名前がたくさん生まれました。
 例えば「小鳥遊さん」。「たかなしさん」と読みます。鷹がいないので、小鳥がよく遊ぶからというものです。これと同じ発想で生まれた名前で「月見里さん」というのがあります。
 これもやはり、「○○なしさん」と読みますが、さて何と読むでしょう。

「月見里」さん =「やまなし」さん


J-PRESS 2000年 4月号